コーヒーの中には”コーヒーピラミッド”と言われる品質の違いを表しているコーヒーの種類がいくつかあります。
コーヒーピラミッドの違いによって、味も風味も異なるのでしょうか?
今回は、当サイトで独自で調査した”コーヒーピラミッド”についてわかりやすく解説していきます。
コーヒー好きでもっとコーヒーの知識を知りたい方は、参考にしてみてください。
コーヒーピラミッドとは?実はコーヒーにはランク別に分けられている!?
コーヒーピラミッドとは、コーヒーをランクで格付けしてピラミッド化して評価されているものになります。
品質がいいとされるものは、上に位置していて、それよりも品質が低いと言われているものは、下にランク付けされるのです。
コーヒーピラミッドの中で、最も評価が高いものがピラミッドの一番上に位置していて、品質が高いことの証明となっています。
頂点として評価されているのはスペシャルティコーヒーで品質がよく、流通しているコーヒー全体の中でも5%しかないと言われている貴重なコーヒーです。
日本スペシャルティコーヒー協会(通称SCAJ)やカップオブエクセレンス(通称COE)からの、”カップ評価”と呼ばれる採点で88点以上の『トップオブトップ』と呼ばれる最も評価の高いコーヒーがスペシャルティコーヒーなのです。
参考http://www.scaj.org/about/specialty-coffee
ちなみに、評価が85点以上88点未満のものについては、「トップスペシャルティコーヒー」、80点以上85点未満の場合は「スペシャルティコーヒー」とランク分けされているのが特徴です。
その下には、「プレミアムコーヒー」・「コマーシャルコーヒー(コモディティコーヒー)」・「ローグレードコーヒー」と続いていて、上から順に評価されているコーヒーとなっています。
このように品質の違いによって、評価されるコーヒーがランク付けされているのが、コーヒーピラミッドの仕組みです。
この章のまとめ
- コーヒーはランク別に分けられており通称『コーヒーピラミッド』と呼ばれている
- 協会の採点基準があり、それによって段階分けされいくつかの名称がある
プレミアムコーヒーとは?基準や特徴を解説
SCAJ・COEからのカップ評価で76点以上~80点未満で採点されたコーヒーをプレミアムコーヒーと呼びます。
この評価は、コーヒーピラミッドの中では、スペシャルティコーヒーと比べて、プレミアムコーヒーの次に評価が高い結果になっています。
特徴としては、品種や生産地が明記されていて、高品質であることが魅力になっています。
ちなみに、キリマンジャロのように一般的にも名前が通っているコーヒーブランドは、このプレミアムコーヒーに位置していて、多くの方が飲んでいるコーヒーの一つです。
キリマンジャロはスペシャルティコーヒーではなくプレミアムコーヒーに位置しますが、スペシャルティコーヒーより美味しくないか?といったら、そういう訳ではありません。
あくまで、ある一定の合格点に達して時に、コーヒーピラミッドとしての枠組みでランク付けされているだけなので、品質の違いによって変化が生じているだけです。
そのため、人によってはプレミアムコーヒーであるキリマンジャロなどのコーヒーブランドの方が、スペシャルティコーヒーより美味しいと感じる方もいるでしょう。
そもそもスペシャルティコーヒーは、欠点豆を徹底的に排除する工程になっているため、雑味が少なく本来のコーヒーとしての評価が高い結果になっています。
つまり、キリマンジャロなどのプレミアムコーヒーも、欠点豆の排除を徹底したりして品質の向上を促すことができれば、スペシャルティコーヒーになることもあるのです。
実際に最近では、多くのコーヒーブランドがスペシャルティコーヒーに昇格しているので、今後も品質の高いコーヒーが一般家庭に普及されることになるでしょう。
コーヒーピラミッドで、プレミアムコーヒーよりも下に位置しているコマーシャル(コモディティ)コーヒーは、プレミアムコーヒーが品種や生産地がハッキリしているのに比べて、様々な豆の種類が混ぜられて出来ています。
そのため、それぞれのコーヒー豆の味がハッキリと出にくいことから、プレミアムコーヒーよりも評価が低い結果になっているのです。
コーヒーピラミッドとしての評価では、スペシャルティコーヒー・プレミアムコーヒー・コマーシャル(コモディティ)コーヒーというランク付けになっているので、今後購入する際には、ランクに注目して購入してみるのもいいでしょう。
この章のまとめ
- プレミアムコーヒーはスペシャルティコーヒーの次に評価が高いコーヒー
- 品種や生産地がしっかりと明記されているコーヒーのこと
- キリマンジェロなどの一般的にも有名なコーヒー存在している
コマーシャル(コモディティ)コーヒーとは?基準や特徴を解説
コーヒーピラミッドの中でも、一番流通量の多いコーヒーと言われているのが、コマーシャル(コモディティ)コーヒーです。
主に缶コーヒーやインスタントコーヒーに使用されているので、一度は飲んだことがある方も多いでしょう。
品種や生産地といったこだわりが少なく、様々なコーヒー豆が混ぜられて作られているのが特徴です。
そのため、コーヒー豆本来の味よりも、苦味や酸味が安定しないコーヒーになっています。
しかし決して品質的に悪いコーヒー豆を使用している訳ではなく、品質も一定の評価を受けているコーヒー豆を使用しているので、飲んでみると、コマーシャル(コモディティ)コーヒーも美味しいコーヒーであることがわかるでしょう。
スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒーと比べると、品種や生産地にこだわりがないので、味に安定性がないといえます。
ただ、最近の缶コーヒーやインスタントコーヒーも質が上がっていることから、品質自体は悪くないことが伺えるでしょう。
コーヒーピラミッドで評価されると、スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒーよりも品質の面では劣るのですが、味や風味に関しては、こちらが好きと答える方も少なくありません。
スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒーは、品種や生産地が特定されているコーヒー豆だけが使用されているので、それぞれのコーヒー豆が持つ、独特な苦味や酸味を直接感じることになります。
そのため、コマーシャル(コモディティ)コーヒーよりも、クセの強い味になることが予想されるのです。
その点、コマーシャル(コモディティ)コーヒーは、様々なコーヒーがバランスよく配合されているので、クセの少ない味を楽しめることができます。
直接的なコーヒーの苦味や酸味が苦手という方には、品質の高いコーヒーよりもコマーシャル(コモディティ)コーヒーの方がおすすめかもしれません。
この章のまとめ
- コモディティコーヒーは缶コーヒーや流通の多いコーヒーに多い
- コーヒー自体のバランスを考えてブレンドされているものが多いので、馴染みやすい味が多い
- クセが少ないものが多いので、初心者には飲みやすい
まとめ
品種や生産地が明確に表記されているスペシャルティコーヒーは、欠点豆がしっかり排除される工程になっていて、雑味の少ないコーヒー本来の味を楽しめる品質となっています。
また、プレミアムコーヒーも同様に品種や生産地が表記されているので、信頼できる品質といえるでしょう。
しかし、コーヒーピラミッドの評価は、品質を得点で表してランク付けされているものなので、品質が高いから全ての人が美味しいと感じるということではありません。
どのコーヒーが美味しいと感じるかは、個人差によるものが大きいため、飲んでみないことには好みがわからないのが、コーヒーの魅力ともいえるでしょう。
缶コーヒーやインスタントコーヒーに使用されているコマーシャル(コモディティ)コーヒーが一番美味しいと感じる方もいるので、その辺りは意見が分かれるところだといえます。
スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒーは、コーヒー豆のクセが出てしまうので、苦手な方が多いのも特徴です。
コーヒーピラミッドはあくまで評価の基準となっているものなので、様々なコーヒーを飲んでみてどれが美味しいかは自分で考えて決めてみるといいでしょう。